月別アーカイブ: 2011年5月

「雑木林の家」の住まい手さんと共に、 建築家永田昌民さんのお庭を訪ねました。里山の風景のようなパッシブな庭づくりです

先日、「雑木林の家」住まい手の西尾さんと共に、建築家永田昌民さんのお庭を訪ねました。 

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「雑木林の家」は、設計士である奥様と、ご主人、ご夫婦お二人でお庭のお手入れをされています。

6月5日(日)・6日(月)10:00から16:00、予約制でオープンガーデンを開催します。

「雑木林の家」オープンガーデンの詳細はこちら

 

植物は季節ごとにブログに細かく記録されていて、ガーデニングをされる方にもとても参考になります

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永田昌民さんのお宅に、3月、5月上旬、5月下旬と、

続けて三回もお伺いしてしまいましたが、その度に植物に変化があります。

たった2週間の間に、何種類もの花が咲き、芽を出していました。

入口のテイカカズラによって、ポストも表札も見えなくなってしまっています^^

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アプローチに敷かれたレンガの目地は、固めずに土のままです。

隙間から出てくる緑は、造園家の田瀬さんから教わった楽しみのひとつです。

 

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「増やしたい植物が育ちやすいように、強い草を間引いている。

かわいそうだけどエコひいきしながら。

でも、いくら大切に手をかけてあげても、どうしてもダメになってしまう植物もあるので、

極力手を加えないようにしている。

この環境に合っている植物と、合わない植物、自然に任せてこの風景になっている。」

と、妻の佑子さんはおっしゃっていました。

 

5×緑は、近くで見るといろいろな植物やツルがからまっています。

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毎日お庭に遊びに来る野良猫の「ニャーコ」は、私たちがいる間中、ずっと一緒にいました。

 

佑子さんは、自然にまかせて、とてもパッシブなお庭づくりをなさっていると感じました。

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そうして育てられた草花は、本当に昔からここにあった里山のような

風景をつくりだしています。

 

「雑木林の家」オープンガーデンの詳細はこちら

伊礼智設計室:練馬区「東京町家・あずきハウス」東京に住まいながら身近な自然を楽しむ暮らし

伊礼智設計室:練馬区「東京町家・あずきハウス」の記事はこちら

土地探しから家づくりを始めたSさん。

一生賃貸で暮らすのか、それとも家を持つのか。

家を持つとしたら一体いくらかかるのか、

土地はどうやって探すのか・・・疑問だらけで始まる家づくりでした。

 

見学会に参加し、数々の住まいを見学するうちに、自分たちの好みや価値観が見えてきて、

譲れる条件と、こだわりたいところを徐々に整理することが出来てきました。

苦労した土地探しの末、巡り合ったのは、道路から奥まった敷地。

いわゆる「旗竿」の形状の土地でした。

 

伊礼智設計室の「9坪の家」の見学会に参加し、

”限られた条件の土地でも設計によって心地良い暮らしができる”と確信し、

設計をお願いすることを決めました。

 

完成したのは建築面積10坪の中に、住まいとワークスペースを兼ね備えた家。

コンパクトでシンプル住まいですが、

ぐるっと回れる動線が小さな家を生活し易く、暮らしを楽しくしています。

 

植栽によるゆるやかな境界が家と街との付かず離れず、気持ちの良い距離感をつくり出しています。

できるだけ既存の木を残したアプローチ。

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東京に住まうからといって自然との関わりを手放す必要はありません。

設計の工夫によって、身近な自然を楽しむ暮らしが可能なのです。

伊礼智設計室:練馬区「東京町家・あずきハウス」の記事はこちら

 

N設計室・永田昌民さん自邸『都大橋の家』今の季節、アプローチは緑のトンネルのようになっています。

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N設計室・永田昌民さんの設計スクールの記事はこちら

 

先週、永田昌民さんのご自宅に伺ったら、アプローチが緑のトンネルのようになっていました。

下は3月に伺った時のアプローチの写真です。

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見違えるように新緑が芽吹き、

アプローチの向こうのご自宅が隠れてしまっていますが、

敷地を最大限植物のために残し、街に緑のある風景をもたらしています。

 

お庭をお手入れするのはもっぱら奥さまだそうです。

植わっているのは、以前のお庭から引っ越してきた植物たちです。

 

間引く草は何種類か決まっているそうですが、

肥料を与えて土を作る、というような手をかけず、

水やりも、ほとんど自然にまかせているそうです。

 

 

新しく種や球根を植えた植物もほとんど無いそうで、

土の中の「シードバンク」と呼ばれる種のストックから、

外の環境に合わせて自分で生えてきているそうです。

以前は元気だった植物が消えてしまったり、見違えるように元気になる植物もいたり、

 

新しい家に引っ越して8年目となる今でも、毎年変化があると、

とても楽しみにしていらっしゃいます。

 

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在来種を中心として育てている中に、山野草が好きなご友人から分けてもらったものも、

大切にされていました。

今の季節、日本タンポポが咲いていました。

私は、見たことのない「日本タンポポ」を見てみたくて、道端に咲いているタンポポの中から

「日本タンポポ」を探していたのですが、始めてお目にかかり、とてもうれしかったです。

少しくすんだ黄色で、花びらがつぼんでいる、控えめでかわいい花でした。

 

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こちらは「うらしま草」。

花の中から釣り竿のような弦が一本垂れ下っている、

とても変わった形をしています。

 

奥さまは、山登りへ行った際に、その草花がどんな環境が好きで、

どんな場所に生えているのかをよく観察して、庭の中で似た環境のところに植えてあげるそうです。

 

私もこの話を聞いてから先日奥多摩へ山登りに行った際に探してみたところ、

たくさん自生している所を見かけ、こういった視点を持つのも、

山歩きの楽しみが拡がると感じました。

 

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雨が降った日は、これから夏にかけて、アプローチから玄関に行くまでに

植物についた水滴でびしょぬれになってしまうのだそうですが、

それでも出来る限り、枝を切らずに自然に任せているそうです^^

木陰が涼しく、地面がとても近くに感じ、植物と共存している家です。

永田さんのお住まいの心地良さは、この植物たちの存在もとても大きいと感じました。

 

N設計室・永田昌民さんの設計スクールの記事はこちら

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【AIBA tv】N設計室・永田昌民設計スクール
インターネット配信(USTREAM)で設計スクールの動画を見ることが出来ます。
くわしくはこちら→ http://www.aibaeco.co.jp/info/#i353

●第1回:録画『永田さんの設計の考え方』(OMやパッシブについての考え方)
●第2回:録画『敷地の見方・完成物件見学』(永田さんご自宅・A邸)
●第3回:録画『施主インタビューの仕方 プレゼンの仕方』
●第4回:生放送5月12日(木)AM9:30からPM12:30『現場管理について 現場の見方』
●第5回:生放送6月9日(木)AM9:30からPM12:30『図面についての考え方』
●第6回:7月14日(木)午後開催『設計課題プレゼン 設計批評』
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N設計室・永田昌民氏 『福生の家』住まい手さんの暮らしに合った、普段着のような住まい。年月を経るほどに愛着が深まる、永く住み続けられる心地良い家。

 

福生の家の記事はこちら

 

家づくりは、人生の中でも一生に一度の高価な買い物ですが、

モデルハウスや住宅展示場を見て新しい暮らしをイメージし、

とても楽しい作業でもあり、家族の夢も拡がります。

 

しかし、建築家永田昌民さんは、住まい手さんに、

どんな暮らしがしたいですか?というような質問をしません。

 

初回の事務所でのお打合せの後、建築地に半日以上滞在します。

その後、実際に今住んでいらっしゃるお住まいにお伺いし、

持っている食器や本、使わなくなっている物や、お料理道具を見せていただき、

趣味や好きなお酒のお話などを伺います。

住まい手さんの新しい暮らしへの夢、ご要望全てを叶えるための設計ではなく、

住まい手さんの今の暮らしを設計に反映させていくのです。

ご予算やご要望、法律、敷地条件などなど、複雑に絡み合う条件を整理しながら、

街、周辺環境との調和と、住まい手さんひとりひとりの暮らしに合わせて設計した建物は、

普段着のような、本当に心地良い住まいとなります。

永田昌民さんに設計を依頼した住まい手さんは、

「住んでみてから、やっぱり永田さんの言うとおりにしておいて良かった。」

とおっしゃるそうです。

 

背伸びをしない、本来の自分たちの暮らしに合っている住まいは、

長い年月が経ち、愛着が深まる住まいとなります。

 

福生の家の記事はこちら

 

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【AIBA tv】N設計室・永田昌民設計スクール
インターネット配信(USTREAM)で設計スクールの動画を見ることが出来ます。
くわしくはこちら→ http://www.aibaeco.co.jp/info/#i353

●第1回:録画『永田さんの設計の考え方』(OMやパッシブについての考え方)
●第2回:録画『敷地の見方・完成物件見学』(永田さんご自宅・A邸)
●第3回:録画『施主インタビューの仕方 プレゼンの仕方』
●第4回:生放送5月12日(木)AM9:30からPM12:30『現場管理について 現場の見方』
●第5回:生放送6月9日(木)AM9:30からPM12:30『図面についての考え方』
●第6回:7月14日(木)午後開催『設計課題プレゼン 設計批評』
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