土地探しから始まった家づくり。
南には隣家が迫り、北側にはブルーベリー園の拡がる土地に出会い ました。
日当たりや法規制の面で、気になる部分はありましたが、
北側のブルーベリー園と、さらさらと土地の横を流れる小川のような用水路が好印象で、
この土地に住むことを決めました。
提案されたのは、南側を閉じ、北側に向いたリビングを2階に配置すという、
大胆に割り切ったプラン。
「はじめは北側にリビングをもってくることをイメージしていませんでしたので、
出てきたプランに戸惑い、南に居室をもってくる別案をお願いしたり、
3階建ての可能性を探った。」 と言う住まい手さんですが、
実際に暮らし始めてみると北向きの家であることを忘れてしまうような明るい空間で、
訪れた人は、言われるまで北向きであることに気づかないほどだそうです。
美術館では、安定した陽の光を北側から採り入れるために、
南側には窓を作らないことをご存知ですか?
また、北側の窓から見える南向きの景色は、色彩がより鮮やかに見えます。
キッチンに立つと、デッキの視線の先にはブルーベリー園が拡がり、
家族が集まるリビングダイニングにはやわらかい陽の光が全体を包みます。
娘さんのNちゃんは、階段に付けてもらったブランコで遊んだり、
夏には広めのデッキにビニールプールを出して水遊びをしたり、
ブルーベリー園を眺めたり、このお家での暮らしをとても楽しんでいました。
限られた敷地条件の中で、外との関係を大切な要素としながら、設計を工夫することで、
心地良い住まいづくりは可能です。
北向き2階リビングの住まい、参考になさってみてください。